【カフェNo.1】 珈琲専門店 TOM／代々木

煌びやかな小洒落たそれもいいけど、昔ながらのコーヒーしか出さないんだよ、みたいなお店も好きだ。TOMは典型的な後者の喫茶店だ。

木扉を開ける。薄暗い。少し軋む階段を踏みしめて、二階に上がる。

隅の席に通され、ビニールコーティングされたメニューを老婆から渡される。ここにきた目的は名物のジジロアを食すことにあるが、ざっと品々に目を通す。豊富なコーヒー豆、デザートとおススメコーヒー種の組み合わせと、拘りが随所に。

概観して、迷いなくジジロアとストロングコーヒーの名物メニューを頼む。すぐに出てきた。コーヒー味のババロア、だからジジロアというらしい。スプーンに手応えがある。弾力のあるババロア、もといジジロアだ。ババロアより苦めので、濃いコーヒーがあう。納得の組み合わせ。

二階席はいっぱいで20人ほど。古き良き時代の空気が染みついている。隣がタバコを吸い始めた。ちょっと嫌悪。いまどき、分煙していないのは珍しい。

その後も来る客入って来る客に、うちは喫煙OKなんですよ、すいませんね、と老婆が案内する。狭いながらも、1階と2階があるのだから、フロアで分ければいいと思うのだが。。

座席シートの薄いマットや、暖色のランプ、かうひい異名熟字一覧など、いまどきない古さにいちいち、目を瞠り、飽きない。

レシートの裏には、バッハのコーヒーカンタータの一節が。

読書でだらだら、完食後にうとうとで気付けば２時間。懐かしのひと時が過ごせるお店。願わくば、いつまで続いてほしい、分煙して。

◯珈琲専門店 TOM  

代々木駅西口出てすぐ。

https://s.tabelog.com/tokyo/A1304/A130403/13042276/top_amp/

※18時頃にはどのデザートも品切れになっていた。ご注意を。日曜日定休らしい。