2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧
狂ってる。そういう見方もあると思う。40代のある日、妻子と安定した収入をかなぐり捨て、絵を描くことにすべてを投げ出すことにした男の尊大な半生。でも主人公は幸せだっただろう、多くの読者が肯定的な感想を抱くに違いない。少なくとも私はそうだった。…
タイトルの殺人のイメージからは大きく裏切られた。しかし、それは私にとっていい意味での裏切りだった。本書は予めそうした狙いがあるように感じた。そして、まんまと作者の思いどおりに、導かれてしまったのだろう。 主人公は生まれつき私児として産み落と…
◯時間 5時間40分(休憩40分含む) ◯距離 12.6キロ この夏一番と言っていい登山。 なんと言っても水がいい。登りはほとんどが、降りも過半が水際を通るコースで、クール。ひんやりした空気が流れ、夏の暑さを吹き飛ばしてくれる。 まるで青森の奥入瀬渓流の登…
哀愁漂う。荻原作品に通底する図太い骨格はこれだろう。 この作品は中でも哀れを誘う。 物語はブラック企業に勤める若者が、縁日で立ち寄った珍しい品種の金魚・琉金を救ったことに端を発する。 朝起きると水浸しの床、夜ごとひたひたする妙な足音。果たして…
涼を求めて1ヶ月半ぶりに夏山へ。山でも真夏は猛暑で危険。そんな懸念はミツ峠登山口バス停に降りたった瞬間に払拭された。標高1,400m、涼しい。来てよかった。 舗装道を15分くらいで抜けると、ようやく登山道へ。脚元はゴツゴツしている。さっき看板にあっ…