2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧
コミカルでキッチュ、へえこんな作品もあるんだ。代表作「楽園のカンヴァス」に引き続いて読んだ印象は軽やかだった。 政権与党政治家の長男美智之輔は、乙女心を持った大学生。政治家としての将来の嘱望から逃れ、芸術に生きる彼はパリ留学の機会を得る。そ…
まさかだった。3連覇を目指すニュージーランド代表、愛称オールブラックスが敗れる、試合を見ることになるとは。 序盤からおかしかった。開始1分でイングランドが先制トライ。そこから歯車が狂っていた。見えない重圧に屈するように黒のブラックスがことご…
プッチンプリンのような山塊に、秋の紅葉が点描画みたいに映える。榛名湖は静かな水面を湛え、まもなくやってくる冬に備えていた。紅葉八分頃、榛名富士はそんなお茶目で美しい容態を見せていた。 榛名山という名の山は無い。榛名湖を囲む一帯の山域を指すら…
美術鑑賞を嗜むなら原田マハさんは外せない。先輩や友人に何度も勧められておきながら、ためらっていた。今回、ようやく重い腰を上げて本書を手に取り、ああ、もっと早く手に取れば良かったと後悔しているところだ。 物語は大原美術館の監視員、早川織絵が同…
連休最終日の冷たい雨がふるさ中、上野の森美術館には長蛇の列ができようとしていた。9時半の開門からまもなく、入場15分待ちの札が上がる。想定内といえば想定内。逸る気持ちを抑え、心穏やかに入場ゲートをくぐった。 展示は地味な印象から始まった。リト…
晴天に恵まれた二日目は昨日の風雨が嘘のような好天。朝7時前に薬師岳小屋を出発して、3つの山を目指した。 急登を上り詰めると、わずか30分もせずにまず薬師岳山頂に到着。 水分を補給しただけで、次の観音岳を目指す。観音岳を望むここからの眺望が今回…
自家用車を持たない私は、電車やバスを利用するしかない。 前2回の南アルプス山行と同様甲府発のバスに乗り、今回は夜叉神峠登山口で降りた。ここですでに10時半を回っていた。小屋からは16時までに入ってくれと予め釘を差されていたが、地図によれば、標準…
タイガース王手で迎えたクライマックスシリーズファーストステージ第2戦。 ベイスターズは初回ロペスのツーランで先制、3回に神里のタイムリーで加点し、今日こそはの流れができつつあった。 しかし、4回北じょう、福留の連続タイムリーで先発濱口がノックア…
居心地最高! 布団はふわふわで、敷パッド、アクリル毛布、掛け布団、そば殻枕が新品で用意されていた。寝床は、共用ではなかったし、ふたりごとにカーテンで敷きられていた。共有スペースでゆっくりほんをよむこともできたし、荷物スペースや更衣室までかく…
台風一過の金曜日、ラグビーW杯、プロ野球クライマックスシリーズとスポーツ真っ盛りの秋、観てばかりじゃ体もなまるということで今季3度目の南アルプスへ。 甲府からのバスは平日増発なしのため、立ち乗りありの満席。座席を確保すべく、早めに到着しておい…
髙村薫さん最新作にして、警察モノの最高峰。 本書はハードカバー500ページを越える超大作で、約一年間毎日新聞に連載された。 警察モノいうと血なまぐさい殺しのシーンだとか、諍いや怨恨といったマイナスイメージが想起されるが、高村作品はショッキングな…