【読書】ロマンシェ/原田マハ
コミカルでキッチュ、へえこんな作品もあるんだ。代表作「楽園のカンヴァス」に引き続いて読んだ印象は軽やかだった。
政権与党政治家の長男美智之輔は、乙女心を持った大学生。政治家としての将来の嘱望から逃れ、芸術に生きる彼はパリ留学の機会を得る。そこで次々に思わぬ展開が待ち受ける。
文体は不真面目といえば失礼だが、それがかえって実直さを生み出している。
マハさんのこの作品にも美術の底流があり、また一つ賢くなった気になるのもよい。
さらに賢くなるために、違う作品を読み進めたい。