2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧
辛く長い疫病との戦い。作品の9割が不条理で埋め尽くされている。 終盤、病の終息が見通されるが、そんな中でも人は次々と亡くなっていく。 亡くなっていく人たちに選別はない。富めるものも、貧しいものも、男も女も、青年も、老人も、子どもも、生を与奪さ…
奥多摩から約20分。満員の路線バスが乗客を吐き出した。一面の緑に山へ来たことを実感する。 巨大な稲村岩を正面に、いざ登山口へ。敵は静かにして我らを待っている。 日原川沿いをぐじゃぐじゃしながらも進む。昨日までの雨のせいか、足元はよろしくない。…
この作品は、一般的には、男女の愛と友情を描いたとされているが、私が最も印象をいだいたのはモチーフとして取り上げられている闘牛と釣りだ。ヘミングウェイの執着がいかほど深いかをこの作品を読んで知ることになる。 前半は主人公がヒロインと巡り会った…
この夏二番目に良かった登山。上養沢からの大岳山ルートは沢伝いの登りで、夏日にもかかわらず、側からの豊富な水量が涼しい風となって体を冷やしてくれた。 前半は3時間に渡る登りを、濡れた岩場にも親しみを覚えつつ登挙することができた。ところが、後半…
いわゆる陸上部の青春モノ。主人公は中学校までのサッカーキャリアに区切りをつけ、神奈川県の公立高校で、一旦は走ることを止めた幼なじみを誘い、短距離走にのめり込んで行く。温かい先輩、お茶目でたまに厳しい過去に拗ね傷もつ顧問、ギラつくライバル校…