【読書】A GOOD YEAR プロヴァンスの贈りもの／Peter Mayle ピーター メイル

ロンドンのシティでバリバリの金融マンだった男が、クビになり途方に暮れる。そこに何十年も会っていなかった叔父が亡くなり、唯一の相続人である手紙が届く。

叔父はプロヴァンスに広大な葡萄畑と醸造所、所謂châteauをもっていた。

憧れだけでとびこんだ主人公は、ワイン造りと南仏の豊かな自然と降り注ぐ暖かな太陽、土地の人々とのほのぼのとした交流が彼を癒していく。

公証人は美人で悪くは思っていない、小作人は朴訥で働き者、家政婦は有能でウィットに富んでいる。

すべては順風が吹いているようにみえた。

が、そこに叔父の娘を名乗るアメリカ人女性が突如現れて、物語は予期せぬ展開へ。

しかも、蔵には怪しいワインのストックが掘り出されて、一派食わされ、叔父の遺物はさまざまな思惑を巻き込んでいく。

プロヴァンスの穏やかな土地柄が、眼に浮かぶような描写で、捉えられている。これを読めばプロヴァンスへ行きたくなること間違いない、