【日経小説大賞】今年も激論の座談会でした!
佐伯琴子さんの「狂歌」受賞式に参列。
メインは、選考委員の辻原登、髙木のぶ子、伊集院静の大御所三氏を交えた座談会。ここで、選考委員が受賞者をいじり倒し、かつ受賞作の面白さと、新人作家の横顔、遍歴をほじくり返し、ときには大いに激賞し、ときには的確に弱点を指摘して、彼らの存在感を受け止め、観客ともども、受賞者は受け止めきれんばかりの宿題をもらい、語彙の豊富さ、ベテラン作家の偉大さに浸るというのが、この会の趣旨だろう。
昨年は、受賞者の赤神諒氏その人が、大御所に負けず劣らず、話題が豊富、弁舌爽やか、快刀乱麻を断つような鋭い切れ味があり、会場が割れんばかりの拍手喝采、爆笑の渦に飲み込まれた。そのためだろう、タダでこのような素晴らしい娯楽の祭典のような場に居合わせることができるとあって(参加は要事前申込かたお会場は早くから、席が埋まってしまったのだ。現在は良きも悪しきも、優れた催しは人を集める。おそらくは、参加者の一部が呟いたのかもしれない。
座談会は同性のよしみからか、髙木氏が佐伯さんのあられもない欲望、熱を賞賛するや、辻原氏が露悪趣味と評するが、作品の主題に斬り込み、ひとかたならぬ解説で応じる。そこに伊集院氏が茶々を入れて、愉快な立ち回りを演じていた。
佐伯さんは恐縮しつつも、まだまだこんなもんじゃない、もっと過激にいくと、見栄を切っていた。さらには、佐伯さんが憧れていたという、桜木紫乃氏が花束を贈呈するサプライズも。
|
小説が好きなひとはもちろん、そうでないひとも存分に文学の世界を味わえたひとときだったと思う。
この様子は後日の日経新聞でも特集として報じられるので、参加されなかった方も堪能してほしい。
◯日経小説大賞、都内で受賞式https://r.nikkei.com/article/DGXMZO41529200Q9A220C1000000
今年はこのため、今回はそれには