【登山】北岳④ 日本2位の最高峰 宿泊編
もう一度泊まりたいかと問われれば、肯定的な回答はできない。
今回の縦走で宿泊したのが北岳肩の小屋。
頂上までは上りで50分、麓の広河原からは5時間というというすばらしいロケーションで、登るにしろ下るにしろ、拠点とすべき位置にあるのだ。
私も、それに乗っかって前日に予約できて、喜んでいた。前日でも予約できたのはそれなりの理由があったのだ。
泊まってみて、がっかりしたことがいくつかある。
1 建物
メインとなる食堂等はまだしも、宿泊した号棟は、プレハブのような造り。高度3,000mにあるため、風速10メートルを超す突風に近い強風が一晩中吹き荒れ、雨戸もない、ガラス窓に叩きつける音が凄まじかった。建物ごと吹き飛ばされやしないかと心配になったくらいだ。
2 寝具
少しでも宿泊人数を稼ぐためか布団ではなく、寝袋が支給された。しかも床は、クッションもなにもない板敷き間に薄いカーペットが敷かれただけ。ただでさえ、登山客は疲れているし、ましてや次の日以降の山行に備え、体力を十分に回復しなければならない。
私の場合、ふだん家でも寝付きがいいほうなのだが、あまりの寒さに震え、ダウンジャケットを着込み、レインウェアも上下バッチたくし込んだにもかかわらず、貧弱な就寝環境では、芋虫のように体を丸めざるを得なかった。おかげで、とぎれとぎれしか睡眠が取れず、正味でも3時間も眠れなかったと思う。
2日目の縦走の辛さは前回のブログで書いたところだが、十分な睡眠が取れていれば、もっと楽に体を使えたはずだったはずなのに、悔やまれるところだ。
他のお客さんも愚痴っていたが、ハード面の整備は旧態依然で申し訳ないけれども、経営努力が不足していると思う。ソフト面での対応の良さが光っただけに、残念だった。