【登山】北岳③ 日本2位の最高峰 下山編
登山の辛いところは下山にあるのではなかろうか。
どんなに登頂の喜びがあったとしても、下りには無事に帰るという命題しかなく、登りのときのような高揚感はない。
今回はとりわけ、恐怖が強かったように思う。
北岳山頂から北岳山荘がこんな感じ
この下りも、ヒヤヒヤものだったが、もっとまずかったのが、岩の切れ端を重ねたようなガレ場。隙間に足を何度も挟んでしまうし、足場も安定せず。
この難関を乗り切った最後にきたのが、通称ハ本歯のコル。切り立った崖にかけられた木製階段をうつ伏せで降りていく。ここ以前に踏ん張りどころがたくさんあったため、腿や足裏に体重を支えきれず、あるいは手を滑らせるなどして滑落する事故が相次いでいると、ビジターセンターのお兄さんに注意を促された。私もご多聞に漏れず、落下したらという恐怖と知らず知らずに蓄積した疲労で、手足に余計な力が入り、呼吸も千々に乱れにみだれた。。
だったら登るなよ、と突っ込みたくなるが、ルート的にも時間短縮、私のような初心者にも絶対無理とは聞いていないし、行きと同じ道は新味がなくてイヤとくれば、行くしかなかったのだ。名所でもあるらしいし。
結局、地図上の標準タイムよりも1.5倍くらいかかってしまった。
登山翌日の本日現在、フルマラソン後に匹敵する両腿の痛み、重みがあり、明らかなダルさ、疲労感が持続している。次も同じルートを通りたいかと問われれば、躊躇なく避けるだろう。間違いなく。