【登山No.61⑤】日本百名山 仙丈ヶ岳／絶景と雷鳥と

初めての標高3,000m超え。山の景色が、圧巻だった。

雲を眼下に、遠くまで山々が連なり、私が私でなくなるなるような、足が地につかず、中空を散歩しているようなこれまでにない感覚をいだいたのだ。

仙丈ヶ岳といえば、山原が氷河で削られた谷であるカールが優美なことで名高いが、まさにそのとおりだった。

行ってみなければ、踏みしめてみなければ、体感してみなければわからないまっさらな自分と向き合っている姿がそこにはあった。もっと長くここにいたいという思いと、もったいないから大切な思い出として今回限りでいいかもしれないという思いすら湧いてきた。

富士山を臨む

けれども、私のように山の虜になってしまった人間は、山とともにある風景を、山と一体になった感覚を思い求めてまた山に登るのだろう。

仙丈ヶ岳は日本アルプスにおいて入門編と呼ばれているらしいが、それでも存分に冒険心を掻き立てられる山だった。足を滑らせたとしたら、大怪我間違い無しの箇所も何箇所もあった。アルプスで易しい山などないのだ。

頂上にて

道中、雷鳥5匹と遭遇。いずれも10センチ前後でヒヨヒヨしていたので、子どもだったのかもしれない。ハイマツの中でガーガー鳴いていた声を聞いたが、こちらは姿を現さず。。。

晴天に恵まれ、こんなに景色が見渡せることなんてないよ、と経験豊かそうなおじさんが言っていたから、実際そうなのだろう。運が良かった。

○活動時間：7時間17分

○山行距離：9km