【谷根千No.8】節骨麺たいぞう西日暮里店の唐揚げ白飯セット
枕崎産鰹節と薩摩黒ブタ豚骨、鶏ガラ、さらには九十九里のにぼしや野菜を煮詰め、スープをとったという。
一口飲んで頭に浮かぶのは、ああ、和風ということだ。こってりのなかにもどっしりと出汁の存在感がすごい。背脂もたっぷりで、私はこちらを狙っていたのだが、それをも上回る出汁の深みが舌にまとわりつく。
生まれが九州なので、麺にご飯はどうってことない。寧ろ麺とスープがおかずの役割を十全に果たし、白飯が進んだ。
不幸にして、おまけ的存在の唐揚げが、これまた肉脂が乗った、とんかつでいうところのロースタイプで、こちらもビールを注文しなければ、白米の餌食となること必定である。ラーメン屋でこのような白米とのセットを構成している場合、まず間違いなく、ご飯は少なすぎるのである。炭水化物の取り過ぎは疑うべくもないが、そんなことを気にするくらいなら、ラーメンなぞ、はじめから食べる資格はない。
というわけで、予感は的中して、ラーメン半ばにして、ご飯は完食してしまったのである。ラーメンの具材、メンマが太く、歯ざわりよく、和風スープに溶けていい具合に甘く仕上がっていた。チャーシューも柔らかく濃厚で食べやすい。してみて、どれもがライスを欲するラインナップだったのだ。してやられた。
近頃は西荻窪や浜松にも進出したらしい。好きな人はきっと好きだろうなと思わせる味だった。
食後、案の定喉の渇きがハンパなかった。家に着き、急ぎジャーからご飯を摂取した。つけ麺もあるらしいので、次回はそちらにチャレンジしてみたい。
◯節骨麺たいぞう